ながれと構造の研究所

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RESEARCH NOTE No.6

PMOは、課題を入口にした監査機構である
プロジェクトマネジメントとガバナンスの接点

Mamoru Awata(粟田 守) / 2026年10月

PMOは多くの場合、プロジェクトの事務局として置かれます。進捗を集め、報告をまとめる役です。本ノートでは、PMOをもう一歩踏み込んで、ガバナンスの仕組みとして捉え直します。

業務は、組織ごとにある

業務は基本的に、会社や部門といった組織ごとに存在します。組織ごとに管理されると、同じテーマでも課題・進捗・判断がつながりません。目的が揃いません。全体の進捗が見えません。課題が分散します。組織の分断が、問題解決の分断を生みます。

プロジェクトは、組織を横断する活動単位

組織をまたぐ課題は、共通の目的・期限・成果物で束ねて扱います。それがプロジェクトです。プロジェクトは、組織とは別の軸で仕事を切り出す単位です。

目的

共通のゴール

役割

責任分担

期限

マイルストーン

成果物

完了条件

PMOは、プロジェクトを横断して見る

複数のプロジェクトが並行すると、優先順位・進捗・課題・依存関係を共通の管理軸で捉える役が必要になります。ここまでは、一般的なPMOの説明です。

横断して見ると、構造が見えてくる

PMOは、複数のプロジェクトで起きた事実を比べられる位置にいます。部門間の調整の停滞、意思決定の集中、同じ問題の再発。一つのプロジェクトの中では個別の問題に見えるものが、並べると組織をまたぐ共通の原因として見えてきます。権限の置き方、責任の分界、連携の不備です。

個別の問題から、組織の仕組みの不備を捉える。

課題ベースの監査機能

検証

構造的な課題を、複数の事実から確かめる

提言

経営に、組織の是正を提言する

追跡

改善が進んでいるかを追い続ける

課題と、その解決の過程を入口にして、組織の仕組みが機能しているかを確かめる。PMOはこの役割で、既存の監査を補完し、経営に組織の是正を促します。

限界も、はっきりさせておく

PMOは推進にも関わるため、独立した監査と同等の客観性は持ちません。その前提に立って、既存の監査を置き換えるのではなく、補完する役割に置きます。

BEYOND THIS NOTE

この先の議論

ここで紹介したのは入口です。次のような論点は、皆さんの組織の状況に合わせて、ご相談の中でお話しします。

  • PMOをどこに置き、誰に報告させるか
  • 構造的な課題を記録し、比較するための様式
  • 推進と監査を一つのPMOが兼ねるときの、利益相反の扱い
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