PMOは多くの場合、プロジェクトの事務局として置かれます。進捗を集め、報告をまとめる役です。本ノートでは、PMOをもう一歩踏み込んで、ガバナンスの仕組みとして捉え直します。
業務は、組織ごとにある
業務は基本的に、会社や部門といった組織ごとに存在します。組織ごとに管理されると、同じテーマでも課題・進捗・判断がつながりません。目的が揃いません。全体の進捗が見えません。課題が分散します。組織の分断が、問題解決の分断を生みます。
プロジェクトは、組織を横断する活動単位
組織をまたぐ課題は、共通の目的・期限・成果物で束ねて扱います。それがプロジェクトです。プロジェクトは、組織とは別の軸で仕事を切り出す単位です。
目的
共通のゴール
役割
責任分担
期限
マイルストーン
成果物
完了条件
PMOは、プロジェクトを横断して見る
複数のプロジェクトが並行すると、優先順位・進捗・課題・依存関係を共通の管理軸で捉える役が必要になります。ここまでは、一般的なPMOの説明です。
横断して見ると、構造が見えてくる
PMOは、複数のプロジェクトで起きた事実を比べられる位置にいます。部門間の調整の停滞、意思決定の集中、同じ問題の再発。一つのプロジェクトの中では個別の問題に見えるものが、並べると組織をまたぐ共通の原因として見えてきます。権限の置き方、責任の分界、連携の不備です。
課題ベースの監査機能
検証
構造的な課題を、複数の事実から確かめる
提言
経営に、組織の是正を提言する
追跡
改善が進んでいるかを追い続ける
課題と、その解決の過程を入口にして、組織の仕組みが機能しているかを確かめる。PMOはこの役割で、既存の監査を補完し、経営に組織の是正を促します。
限界も、はっきりさせておく
PMOは推進にも関わるため、独立した監査と同等の客観性は持ちません。その前提に立って、既存の監査を置き換えるのではなく、補完する役割に置きます。